介護職員の研修と報告書

老化によるこころとからだの変化(老化の理解)【初任者研修模擬問題】

老化の理解のカリキュラムから、老化によるこころとからだの変化に関する介護職員初任者研修修了試験の模擬問題と正解(解答)、及び、補足事項を記しています。

老化によるこころとからだの変化に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。

  1. 高齢とともに皮膚を保護するからだの機能が低下し、肌が乾燥してかゆみが出るものを老人性皮膚掻痒症という。
  2. 白内障は、加齢により水晶体が徐々に濁り、普通の明るさを暗く感じるなどの症状がある。
  3. 高齢者は成人に比べて、からだに必要な水分量が少ないことから、一般に脱水症にはなりにくいと考えられている。
  4. 高齢者が低栄養になる原因には、物を噛む力や飲み込む力が弱くなる、運動量が減るなどがあるが、褥瘡は起こりにくくなる。
  5. 高齢になると歩く速度が遅くなり歩幅が減少するため、歩行障害があっても重い病気にはいたらないので、安静を保ち休むとよい。

正解:1

「高齢とともに皮膚を保護するからだの機能が低下し、肌が乾燥してかゆみが出るものを老人性皮膚掻痒症という」は正しい。湯船の温度など日常生活で皮膚の乾燥につながる要因がないか観察することが大切である。

介護記録の書き方に関する模擬問題の【正しくない】ものの補足

  • 白内障は、加齢により水晶体が徐々に濁り、普通の明るさを暗く感じるなどの症状がある」は誤り」は誤り。白内障は普通の明るさをまぶしく感じたり、物がかすんで見えたりする。高齢者の多くの人がこの病気にかかっているといわれている。
  • 高齢者は成人に比べて、からだに必要な水分量が少ないことから、一般に脱水症にはなりにくいと考えられている」は誤り。体内の水分量が少ないために高齢者は脱水症になりやすい。そのほかには、のどの乾きを感じにくくなっていること、水分摂取を控えることなどの要因がある。
  • 高齢者が低栄養になる原因には、物を噛む力や飲み込む力が弱くなる、運動量が減るなどがあるが、褥瘡は起こりにくくなる」は誤り。低栄養になると、疲れやすくなり、活動量が減り、生活自立度が低下し、褥瘡が起こりやすくなる。
  • 高齢になると歩く速度が遅くなり歩幅が減少するため、歩行障害があっても重い病気にはいたらないので、安静を保ち休むとよい。」は誤り。突然の歩行障害は緊急を要する場合があるので、すみやかに医療機関で受診する。

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