介護職員の研修と報告書

介護記録の書き方(介護におけるコミュニケーション技術)【初任者研修模擬問題】

介護におけるコミュニケーション技術のカリキュラムから、介護記録の書き方に関する介護職員初任者研修修了試験の模擬問題と正解(解答)、及び、補足事項を記しています。

介護記録の書き方に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。

  1. 介護記録は、どのような内容であっても介護職員と利用者などとの応答を逐語的に記録する必要はなく、的確かつ簡潔に書く。
  2. 事実関係がはっきりとつかめない場合は、想像や推測で表現を曖昧にして書くとよい。
  3. 記録の内容は何を記録に残すのかの判断は行わず、何もかもすべて記録するようにする。
  4. 介護過程を実践していくなかでは、関わりの意図やそれに対する利用者からの反応や言葉などについても明確に表現されているとわかりやすい。
  5. チームケアの一員である専門職として提供したサービスの責任の所在を明確にしないために、記録後に書名や捺印の必要はない。

正解:4

「介護過程を実践していくなかでは、関わりの意図やそれに対する利用者からの反応や言葉などについても明確に表現されているとわかりやすい」というのは正しい。介護過程において利用者からの反応や言葉などについても明確に表現されていると、その記録を読むだけで、行ったことと結果がよくわかる。

介護記録の書き方に関する模擬問題の【正しくない】ものの補足

  • 「介護記録は、どのような内容であっても介護職員と利用者などとの応答を逐語的に記録する必要はなく、的確かつ簡潔に書く」は誤り。介護記録は、的確かつ簡潔に書くのが原則であるが、必要に応じて、介護職員と利用者などとの応答を逐語的に記録する必要もある。
  • 「事実関係がはっきりとつかめない場合は、想像や推測で表現を曖昧にして書くとよい」は誤り。事実関係がはっきりとつかめない場合は、客観的な事実なのか、書いた人の主観に基づくものなのかがわかるように、表現を整理しておく。
  • 「記録の内容は何を記録に残すのかの判断は行わず、何もかもすべて記録するようにする」は誤り。何から何まで書いてしまうと何が大切で何か大切でないかわからなくなるので、何を記録に残すのかの判断が重要である。
  • 「チームケアの一員である専門職として提供したサービスの責任の所在を明確にしないために、記録後に書名や捺印の必要はない」は誤り。チームケアの一員である専門職として提供したサービスの責任の所在を明確にするために、記録後に書名や捺印の必要がある。

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